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(2)凝縮・排出組合せ試験結果
排出系で最も重要なのが凝縮系と組合わせた場合に連続運転が問題なく行えるか否かである。この結果を示したのが、図3.4-9と図3.4-10である。図3.4-9は、ほぼ同量の炭酸ガスと水蒸気を模擬ガスとして投入した時の17〜18分間程度の連続運転の様子を示す。データは10秒間に一度コンピュータがサンプリングしたそれぞれのポンプ入口の流量計の指示値を示す。図3.4-10は正規な凝縮試験時のもので約35分間程度の凝縮系からのそれぞれの凝縮液を連続的に排出しているものでPcは、その時の凝縮系の圧力変動を示す。
以上の結果からこの海中排出系は凝縮系と組合せても非常に安定して連続運転することが確認でき予定どおり目的を達成した。
3)ハイドレート試験
(1)試験法
ハイドレート観察部は2重管構造で凝縮水と凝縮炭酸ガスの混合したものを内直径が20mm程度の中に通し外管との間に10℃の冷水を流し生成状況を観察する方法をとった。
試験内容は次のとおりである。

178-1.gif

この混合液は模擬ガスによる凝縮試験の際の全量をHV:828を完全に締切りHV-829とHV-831を開放することで模擬深海に送り込んだ。
(2)試験結果
ハイドレート試験中の観察部の温度を図3.4-11に示しているが、ハイドレート生成温度である12℃以下になったのは3.5cm/sの場合だけであった。このテスト時の観察部状況を示したのが写真3.4-4である。試験条件が圧力7MPaで凝縮水と凝縮炭酸ガスが合流して平均流速が約20〜26cm/sであるため10sec程度で観察部に到達する。この間は互いに層状でパイプ内を流れてきたと考える。観察部に入ると流速が1/6程度に低下するため、観察部を約14sで通過する計算になる。
窓ガラスを通して流れの状況を観察すると時折、気泡や層らしきものが確認されるが、水和物らしきものが流れる様子は確認できなかった。
また、この時の系の圧力変化を図3.4-12に15分間観察しているが必ずしも明白

 

 

 

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